10.サラダボウル

作詞・作曲:Ackeme

 

歌:初音ミク


歌詞

 

いつまでも空にならない

片付けられないままだ

取り分け合うように生まれたはずが

なぜ なぜだろう

 

どこまでも見えてこない

暗く深いその底は

本当は知っている いつも傍にある

飾りのない底だ

 

蛍光管の下 時計の針の音

君は今どんな夢を見ている

テーブルの上に ぽかりと空いた

穴に放り込んだ ごめんなさい

 

もう二度と帰らないと

わかっていれば どうだった

後悔は美しい自傷

人知れず 枯れることのない花

 

「一人にして」なんて 強がったら

仄昏い部屋に響いた

あなたの要らなかった私に成った

ただそれだけ

 

白々しい声に 型だけの祈りに

愛想をつかした日々の中で

何者が一体 救えるのでしょうか

隣人は黙り込んで笑わない

 

美しい言葉でしか 傷を縁取れない

剥き出しの本当の声を 暗い底を未だに探している

 

もう二度と帰らないと

わかっていたって どうだった

後悔は美しいけど

人知れず 土枯らす花と知った

 

確かな消失ほど 証せずに手間どる

今は このサラダボウルが

食えなかった言葉全部が 歪に実を結んでいく

せめてもう一度 笑いかけて


セルフライナーノーツ

Ackeme
Ackeme

「サラダボウル」という曲で参加させていただきました。

 

時々、こぎれいな言葉ばかりを使おうとして

かえって自分の気持ちを超えてしまったり、

自分の感情がその言葉に引っ張られて

望んでもいないカテゴライズを受けたりするな、と考えることがあって、

そういう経験をコアにして曲を作りました。

本来の意味とは少し違うのですが、

感情が伴わず、ただ思いついた言葉を並べただけの発言を

ワードサラダという概念に落とし込んでヒントにしています。

他にもたくさん巡らす思惑が手札にあるのですが、

あんまり上手に話せないのでやめます。

 

曲の展開で特別意識したことはありません。

鍵盤とメロディだけの簡単なデモ音源に

トラックを重ねていって作りました。

メリもハリもわからないので足し算しかできないです。

 

最後に、今回の企画に誘ってくださったその辺の人さん、ありがとうございました。裏で色々と手回ししてもらって、おかげ様で曲作りもストレスなく取り掛かれました…

そして、提出期限の際の際で曲にアドバイスをくれた友人らありがとう。

グーグルドライブありがとう。

 

Ackeme

 

今食べたいものは生クリームたっぷりのパンケーキ。 今飲みたいものは吐き気がするほど砂糖溶かしたタピオカミルクティーです。

 

booth https://menat.booth.pm/